泊まり勤務の1日
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毎日の運行を支える運転士の仕事
今回は、運転士歴10年の並木さんに協力いただき、仕事の流れを紹介します。

出勤・点呼
─ 安全運行のための準備から1日が始まる
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制服に着替えると、いよいよ仕事モード!
運転士の1日は出勤後すぐに乗務が始まるわけではありません。安全に運行するために、運行に必要な情報の収集や点呼、携行品の確認など、乗務前にはいくつもの準備があります。
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アルコール検査
並木さんが出勤して、まず行うのがアルコール検査です。検知器に息を吹き込み、アルコールが検出されていないかを確認します。問題がなければ制服に着替え、掲示物を確認しながら運行に必要な情報をメモして、点呼へと向かいます。 -
対面点呼
管理者との対面点呼では、その日の乗務行路や注意事項の確認、月1回実施される訓練内容の復習などが行われます。
並木さんによると、『道路でクレーンを使った工事が行われている』といった危険情報や、『スポーツセンター駅が大会で混雑している』といった情報が共有されることもあります。
手帳に書き留めた注意事項を確認し、時計の整正(時刻合わせ)を行ったら、準備完了です。 -
出場前に必要なものを一つずつ確認
点呼が終わると、乗務に必要な携行品の確認を行います。鍵類・時計・手帳・行路表・手袋などを一つずつ確認してから出場します。
携行品の確認には、自分なりの決まった順番があるそうです。並木さんは、「毎回同じ順番で確認するのがマイルールです。順番を決めておくと、何か足りないときにすぐ気づけるので」と話してくれました。
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乗務開始
─ 出発前の確認を重ねてから運行へ
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モノレールも、出発前の点検がとっても大事!
乗務前の準備を終えると、いよいよ車両に乗り込みます。駅で引き継ぐ場合もありますが、今回は点呼を行った本社と同じ敷地内にある車両基地へ向かい、そこから車両に乗ります。
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車両の状態を一つずつ確認して準備
車両基地で車両に乗り込み、出発に向けた確認を行います。電源を入れ、各機器の動作状態を確認するなど、安全に運行するために必要な確認を一つずつ行い、問題がないことを確かめてから出発します。 -
一人で担うモノレールの運転
千葉都市モノレールはワンマン運転です。運転・ドアの開閉・車内放送など、すべてを運転士が一人で行います。運転台には、マスコン(マスター・コントローラーの略)とブレーキが一体になったワンハンドルタイプのハンドル、速度計、前方を映すモニターなどが並びます。
覚えることが多かった最初の頃は必死だったと振り返る並木さん。今では体が自然に動く感覚もあるそうですが、「一つひとつの操作を丁寧に、というのは常に意識しています」と話します。 -
安全確認と乗り心地
駅へ進入する際は、お客さまが飛び出してこないか、ホームでふらついている人がいないかなど、細かなところまで気を配ります。ドアの開閉時も、挟み込みがないようモニターを確認してから発車します。
また、乗り心地にも気を配っています。並木さんによると、モノレールはカーブがきつく加速も早いため、ブレーキの掛け方ひとつで乗り心地が大きく変わるといいます。
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休憩・仮眠
─ 次の乗務に備えて体を整える
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緊張感のある仕事だからこそ、しっかり休むことも大切だね!
泊まり勤務では、乗務と乗務の間に休憩や仮眠をとる時間があります。次の乗務に備えて体を休め、状態を整えることも、安全な運行を支える大切な役割のひとつです。
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乗務の合間の休憩
乗務員の休憩は、詰所と呼ばれる休憩施設で行います。休憩場所は、千葉駅か動物公園駅の本社であることがほとんどです。乗務と乗務の合間は、それぞれの行路に合わせて休憩を取ります。食事をとったり、仲間と談笑したりしながら、それぞれが休憩時間を過ごします。乗務中の緊張が少しほぐれる時間でもあります。 -
1日目の乗務を終えて休息へ
何度か休憩をはさみながら乗務を続け、1日目の担当列車をすべて終えると、この日の乗務はいったん終了です。列車を降りた並木さんは、仮眠室へ向かいます。この日の宿泊場所は千葉駅ですが、泊まり施設があるのは千葉駅だけではありません。運転士たちの起点となる動物公園駅をはじめ、千葉みなと駅、千城台駅にも施設があり、担当する始発に合わせてそれぞれの駅に泊まります。 -
翌朝に向けて体を整える
仮眠室には二段ベッドがあり、現在は一人で使用しているそうです。個室になっており、シャワー室も完備されています。1日の汗を流してから、翌朝に備えて早めに体を休めます。
運転士になりたての頃は、泊まり勤務のリズムに慣れるまで苦労もあったそうです。並木さんは、「最初の頃は眠れなかったんですけど、今はすぐに眠れるようになりましたね」と話してくれました。
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朝の乗務・退勤
─ 始発から朝ラッシュ、そして勤務終了へ
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始発から朝ラッシュの時間帯は、特にお客さんが多い時間帯だよ。運転士さんも気合いが入る瞬間!
仮眠を終えると、翌日の乗務が始まります。泊まり勤務では、1日目の乗務だけでなく、翌日の乗務まで担当します。交代や終了点呼を経て、2日間の勤務が終わります。
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朝の乗務
まだ外が暗いうちに起床し、点呼を受けて乗務へ向かいます。始発の時間帯は、駅構内もまだ静かです。
階段を上がって乗り場へ向かい、朝最初の乗務が始まります。時間が経つにつれて、駅や車内には少しずつ人が増えていきます。 -
朝ラッシュ
通勤・通学の時間帯になると、ホームも車内も一気に混み合ってきます。特にドア扱いの際は、お客さまの乗り降りやホームの状況をしっかり確認しながら発車します。
混雑する時間帯でも、確認の手順を省くことはありません。混雑時ほど、一つひとつの確認を丁寧に行うことが大切です。 -
引き継ぎ・終了点呼
この日の乗務が終わると、交代する運転士に車両を引き継ぎます。「車両異常なし」を伝えて降車し、点呼場へ戻って終了点呼を行い、この日の勤務を終えます。
出勤から翌朝まで続く泊まり勤務を、異常なく終えられること。その積み重ねが、毎日の安全な運行につながっています。
毎日当たり前のように走っているモノレールですが、その運行を支えているのが、こうした運転士一人ひとりの仕事です。
千葉都市モノレールに乗るときは、いつもの景色の向こう側にある仕事にも、少し目を向けてもらえたらと思います。
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基本情報
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施設名 千葉都市モノレール株式会社 住所 千葉市稲毛区萩台町199-1 電話番号 043-287-8211(千葉都市モノレール 総務部総務課 /平日8:30~17:00) 公式サイト https://chiba-monorail.co.jp/