第32編成が走り出すまで

Urban Flyer 0-type
chiba
動物公園駅から少し歩いたところにある、千葉都市モノレールの車両基地。敷地内には本社屋や車両工場、車庫などがあり、モノレールの運行を支えるさまざまな仕事が行われています。
今回紹介するのは、その車両工場に新たにやってきたアーバンフライヤー0形「第32編成」。
広島でつくられた新しい車両が、千葉まで運ばれ、車両工場の中で台車とつながるまでの搬入作業を追いかけました。
新車がどのようにして、私たちが普段目にするモノレールの姿になっていくのか。さっそく見ていきましょう!
新車はトラックで車両基地へ


車両基地の外には、2台の大型トラックが停まっていました。
それぞれの荷台には、アーバンフライヤーの新しい車体が1両ずつ載っています。

アーバンフライヤーの車体は1両の長さが約15m。
駅や街中では少し離れた場所から見ることが多い車両も、地上で間近にすると想像以上の大きさです。

第32編成がつくられたのは、広島県三原市にある三菱重工業の三原製作所。そこから千葉の車両基地まで、陸路で運ばれてきました。

広島から千葉までは、夜間に一般道を走りながら約4日かけて運ばれてくるんだって!
搬入作業の開始


車両が到着したら、搬入作業の始まりです。
この日は、千葉都市モノレールの車両担当者をはじめ、車両の製作や輸送などに携わる多くのスタッフが集まりました。
大きな車体を扱うため、それぞれの担当や作業の流れを確認してから搬入が始まります。

まずは、車体を載せた大型トラックごと車両工場の中へ。
周囲ではスタッフが位置を確認しながら合図を送り、車体を吊り上げる場所まで少しずつ誘導していきます。

天井には2機のクレーンがあり、その位置に合わせてトラックを停車させます。

車体は1両で約21.5t! 2機のクレーンで前後を支えながら吊り上げるんだよ!
約15mの車体を吊り上げ


トラックが所定の位置に到着すると、車体の前後2か所に吊り上げ用のワイヤーを取り付けます。
位置や状態を確認し、クレーンで持ち上げる準備を進めます。

クレーンが動き始めると、車体がゆっくりと持ち上がっていきます。
車体の前後や周囲では、スタッフが動きを確認しながら、高さや傾きを細かく確認していきます。

トラックに載っていた約15mの車体が、そのまま持ち上がっていく様子は間近で見るとかなりの迫力です。
リフティングジャッキで水平移動


吊り上げた車体は、次の作業場所へ移動させます。
ここで使うのが、車体を支えながら水平移動できる「リフティングジャッキ」です。

車体は荷重をかけられる位置が決まっているため、位置を確認しながらゆっくりとリフティングジャッキに載せていきます。

車体がリフティングジャッキに載ったら、吊り上げていたクレーンを外します。

ここからは、車体を載せたままリフティングジャッキをゆっくり動かし、次の作業を行う場所まで水平移動させます。

2両の車体が並ぶ


1両目の移動が終わると、続いて2両目も同じようにクレーンで吊り上げます。
2両目も同じ工程で車両工場内へ搬入していきます。

大型トラック1台に1両ずつ載せられてきた2両が、ここでそろいました。
ここからは、車体を軌道につなぐための作業に入ります。
軌道(レール)との接続


千葉都市モノレールは、軌道桁の中を走る台車から車体を吊り下げる「懸垂型」のモノレールです。
私たちが乗る車体の上には箱形の「軌道桁」があり、その中を走行用の「台車」が走っています。

ここでいう台車とは、タイヤやその周辺の機構など、モノレールが走るために必要な装置をまとめた部分のこと。
搬入された車体には、まだこの台車がつながっていません。ここから、車体を軌道側の台車につなぐための準備を進めていきます。

モノレールの台車は車体の上! タイヤや走るための機器がまとまっていて、軌道桁の中を走っているんだよ!
懸垂リンクと安全鋼索の取り付け


まず取り付けるのが、「安全鋼索(あんぜんこうさく)」と呼ばれるワイヤーです。
安全鋼索は、万が一、懸垂装置に異常があった場合にも車体を支えられるように備えられているものです。
この2本のワイヤーが「安全鋼索」だよ。引退した車両の安全鋼索は、「落ちないお守り」として活用されているんだ!

安全鋼索の次に取り付けるのが「懸垂リンク」です。
懸垂リンクは、軌道桁の中を走る台車と車体をつなぎ、車体を吊り下げるための大切な部品です。
台車と車体の接続


安全鋼索や懸垂リンクの取り付けが終わると、いよいよ最後の工程です。
車体の上には、軌道桁の中を走るための台車があらかじめ準備されています。

ここから車体を1両ずつ持ち上げ、台車との高さや位置を合わせていきます。

車体を少しずつ持ち上げながら、上にある台車との位置を調整します。
それぞれの場所から状態を確認し、接続する位置へ合わせていきます。

位置が整ったら、懸垂リンクを通して台車と車体を接続します。

これで、広島からトラックで運ばれてきた車体が初めて軌道とつながりました。
車体が台車から吊り下がり、ここで千葉都市モノレールらしい「懸垂型」の姿になります。
営業運転に向けた準備


軌道につながった第32編成ですが、これですぐに営業運転を始めるわけではありません。
このあとは、車両が決められた範囲に収まっているかを確認する「車両限界測定」や、車両を動かさずに各機器の性能を確かめる「定置試験」などを実施します。
その後は車両基地の構内で試運転を行い、さらに本線での試運転へ。
車内でも、案内ステッカーを貼ったり、消火器などの備品を準備したりと、お客さまを迎えるための仕上げが続きます。
車両基地に到着してからも、確認や試験はたくさん! みんなを乗せて走るための準備を少しずつ進めていくんだね!
みなさんと一緒に走る日へ


広島から約4日間かけて千葉まで運ばれてきた第32編成。車両基地では、さまざまな確認や調整を重ねながら、少しずつ営業運転に向けた準備が進められていきます。
このあとも検査や試運転などを経て、いよいよみなさんを乗せて走る日へ。第32編成も、みなさんと一緒に千葉の街を走る日を楽しみにしているかもしれませんね。
モノレールまつりや車両基地見学などの機会には、普段なかなか見ることのできない車両工場の様子を間近で見ることができます。
イベントが開催される際は、ぜひ車両基地にも遊びに来てください!
「ちばモノレール祭り2026」を開催します!


| 開催日時 | 2026年10月17日(土)10:00~15:00 |
| 開催場所 | 千葉都市モノレール車両基地 |
| アクセス | 動物公園駅下車徒歩5分 |
| 関連リンク | 「ちばモノレール祭り2026」の開催について |